コンテンツマーケティングで中心となる戦略「オウンドメディア」の運営を行う企業が増えています。そのオウンドメディアが、より成果をあげるために制作されるのが「サテライトサイト」です。
本稿では、サテライトサイトの概要から、特に知っておきたいサテライトサイトで成果を出す方法、さらに、効率よくサテライトサイトを制作するポイントまで紹介します。
サテライトサイトへの理解を深め、ぜひ御社のコンテンツマーケティングを成功に導いてください。
目次
「サテライトサイト」とは?
サテライトサイトはどんなサイト?
サテライトサイトとは何か明確な定義はありませんが、通常、メインとなる企業サイトや商品サイトをサポートする目的で、別のドメインを使用し制作したサイトのことをいいます。
サテライトサイトは大きく分けて、メインサイトとの関係が明らかな作りにする場合と、メインサイトとの関連をわからないようにした作りにする場合があり、どのように集客したいのかによって変わります。
ではなぜ、わざわざメインサイトとは別に、サイトを立ちあげる必要があるのでしょうか。
サテライトサイト制作の目的
サテライトサイト制作の目的は、大きく分けて「メインサイトのSEO施策」と「見込み客の獲得」の2つがあります。以下、それぞれについて解説します。
メインサイトのSEO施策
サテライトサイトの一番大きな目的はメインサイトの「被リンク数」を伸ばし、検索順位をあげることです。メインサイトの検索順位をあげ上位表示させることは、ダイレクトに顧客獲得につながる大切なポイントです。
「被リンク数」とは、どれだけのサイトから参考にされているか、つまり有益なコンテンツと評価されているかという指標になります。以前は、この「被リンク数」を単純に獲得するために、内容のないサテライトサイトを大量に作成する、「ブラックハットSEO」という悪質な手法が行われていた時期もありました。
現在は、Googleの評価指数が非常に精密になり、「リンクしているサテライトサイト側」も良質なコンテンツと評価されていないと、メインサイトが評価されることはありません。
逆に、サテライトサイトで良質なコンテンツを提供することさえできれば、リンク先のメインサイトが評価されやすくなったともいえます。
メインサイトとは違うターゲットの獲得
コンテンツマーケティングでは、コンテンツを増やしてサイトの厚みを出していくことが求められますが、ただ増やせばいいというわけではありません。
メインサイトは、自社の商品やサービスに興味を持っている「見込み客」向けのコンテンツを集めて充実させることが大切です。そのため、狙うキーワードも限られてきます。それを補うのが、サテライトサイトです。
サテライトサイトでは、メインサイトではリーチ出来ない層、「これから見込み客になるかもしれない」潜在的な層にアプローチすることができます。
例えば、自社のサービスがRPAの提供だった場合、メインサイトで「RPA 比較」などのキーワードで他社のサービスを紹介することは出来ません。メインサイトはあくまでも、自社のサービスを理解してもらうためのサイトだからです。
ですがサテライトサイトなら、「RPA 比較」のキーワードで、同業他社のRPA提供サービスを複数紹介するコンテンツも可能です。ライバル社のサービスをわざわざ紹介することに抵抗感を持つ方もいますが、Googleに評価されるのはあくまでも「ユーザーにとって役に立つ情報かどうか」です。ユーザーが、このコンテンツは役に立った、参考になったと思うコンテンツ作りが必要なのです。
また「RPA 比較」などのキーワードで検索する層には、自社のサービスが認知されていませんが、RPAに対しての興味・関心がある状態です。その層に、自社のサービスを認知してもらうことで潜在層の掘り起こしに繋がり、メインサイトとは違うターゲットの獲得に至ります。
サテライトサイトの使い方
ここまで、サテライトサイトを、メインサイトのサポート役として紹介してきましたが、もうひとつ、メインサイトをわかりやすくするために、サテライトサイトを使う場合があります。
メインサイトで扱っている商品・サービスとターゲットが大きく異なる、別の商品・サービスを展開する場合です。例えば、BtoBのみだったサービスをBtoCにも展開するとなった時に、顧客が「法人」なのか「個人」なのかで大きく異なり、重複することはあまり考えらません。
その場合は、新規のサービス・商品についてはメインサイトとわけ、サテライトサイトを制作して展開したほうが良い場合があります。自社のサービスや戦略にあった使い方をしましょう。
サテライトサイトで成果を出すには?
では、サテライトサイトで成果を出すための具体的な方法について解説します。ポイントは3つです。
定期的な更新
サテライトサイトに限らず、オウンドメディア全般にいえることですが、定期的に新たなコンテンツを追加する必要があります。まとまった数のコンテンツがないと、Googleから評価されにくいからです。
また、検索流入してきたユーザーは、あまり更新されていないサイトの場合、すぐ離脱する傾向にあります。常に1ヶ月以内に更新されたコンテンツがあるように、少なくとも月に1回、新しいコンテンツを追加しましょう。
過去のコンテンツのアクセス数も常に確認し、アクセスが多いものは再編集を繰り返して、更新日時を新しくしておく必要があります。「このサイトは最新の情報を掲載している」という印象を持ってもらえるよう、まめな更新が大切です。
ユーザーが見やすいサイトの制作
どんなに有益な内容が書いてあっても、サイトが見にくいとユーザーはすぐ離れてしまいます。「はじめて見た人にもわかりやすいサイト」を心がけましょう。デバイスによってレイアウトが崩れるなどは論外です。
また、サイトのオリジナリティを出すために、配置がわかりにくくなっている場合もありますが、これも逆効果です。ユーザーがとまどうことのないよう、見慣れた一般的な配置にしましょう。オリジナリティを出すのに必要なのは、デザインではありません。あくまでもコンテンツの内容です。
外部リンクの獲得
サテライトサイトがGoogleから評価を得るためには、外部リンクを獲得することも有効です。他のサイトで参考にしてもらえるようわかりやすいコンテンツを心がけましょう。
また同じジャンルで、どのようなコンテンツが外部リンクを獲得しているかを分析し、同じテーマのコンテンツを追加するのも一つの方法です。競合が多いように感じますが、外部リンクを多く獲得しているということは、そのニーズがあるテーマであることを示しています。
もちろんコピーコンテンツは厳禁です。基本的な事項をわかりやすく解説し、独自の切り口を一つ以上加えましょう。ただのまとめ直しの記事では、外部リンクを獲得できません。通常のコンテンツより、スキルと時間が必要ですが、得られる効果は大きいでしょう。
サテライトサイト制作を代行してもらったほうがいい?
実際にサテライトサイトを立ち上げようとすると、さまざまなタスクが発生します。そのタスクをこなすためには、リソースはもちろんスキル・経験が必要です。その両方を解決できるのがサイト制作代行サービスです。
それぞれについて詳しく解説します。
サイト制作には知識が必要
どんなサイト制作にも知識が必要です。特にサテライトサイトの制作は、記事コンテンツの質が成果を大きく左右します。知識がないまま、ただコンテンツの数を増やしていっても、成果が上がりません。
さらに、サテライトサイト単独ではなく、メインサイトや、ほかのサテライトサイトとどのようにバランスを取り、成果を出していくか、コンテンツマーケティング全体のコントロールができるスキルもなくてはなりません。
いずれも、社内の人員が、ほかの業務をしながら進めるのは難しく、専属の人員を割けたとしても、専門的な知識やスキルを短期間で身につけるのは難しいでしょう。
手間と時間がかかる
サテライトサイトは、立ち上げるまでに多くの手間と時間がかかります。どのような層をターゲットにするか、メインサイトとどう関連づけていくか、さらに通常のサイトと同様、デザインやUIも検討し、決定しなくてはなりません。さらに、立ち上げたあと、継続してコンテンツを増やすことが必要です。
数が増えても、質を落とすわけにはいきませんが、通常立ち上げ時から少しずつコンテンツの制作が難しくなっていきます。これは、狙うキーワードの選定が厳しくなる、いわゆる「ネタ不足」におちいるからです。
かといって、コンテンツの追加をやめる訳にはいきません。コンテンツの追加を停止することは、Googleの評価を大きく下げSEO施策としてもダメージを受けます。また、サイトを訪れたユーザーも、更新が滞っているサイトに関しての信頼度が低くなります。
サテライトサイト全体のコンテンツの数が増えるほど、コンテンツ追加の手間と時間はかかっていきます。サテライトサイトの業務すべてを、長期間にわたって社内の業務として続けるのは困難です。長期的な運営を健全に行うためには、代行サービスの利用が有効と言えます。
BtoB企業のサテライトサイト制作代行サービス選びのポイント
では、サテライト制作代行サービスはどのように選べばよいのでしょうか。BtoB企業が代行サービス選びで失敗しないポイントを3つにまとめて解説します。
費用は高すぎないか
サテライトサイト制作代行サービスは、ここ数年で急速に増えました。背景にはコンテンツマーケティング市場の広がりがあります。代行サービスは内容も多岐に渡るため、一概に費用を比べることは難しいです。中には成果に見合わない高額な費用を請求する会社もあり注意が必要です。費用を比較するときには、サテライトサイト制作の業務のうち、何が含まれていて何が含まれていないのかを確認して、しっかりと検討しましょう。
サテライトサイト制作の費用は、多くの場合、サイトを公開するまでの「初期構築費」と公開したあとの「月額運用費」に分けられます。
- 初期構築費…ヒアリング、目標設定、コンセプト・テーマの提案、ペルソナ設計など
- 月額運用費…キーワード選定、コンテンツの制作など
項目の名称も、会社によって違うことがあります。費用が成果にみあっているかどうかは、どこまでの業務を依頼できるかによってもかわります。業務範囲を確認した上で、適正価格かどうか精査しましょう。
制作代行サービスの得意分野にあっているか
オウンドメディアに力を入れ、サテライトサイトを運営している企業は、BtoB企業だけではありません。美容・金融・医療・資格など、挙げればきりがないくらい様々な業種の企業が取り組んでいます。
制作代行サービスの中には、特定の業種や分野に強い会社もあります。制作代行サービスを選ぶ時には、BtoB企業や自社のサービス分野のサイト制作が得意なところを選ぶと、成果が出やすいです。
経験にもとづいた、有益なアドバイスも受けられます。
SEOの知識があり、実績がともなっているか
サテライトサイトの一番の目的は、メインサイトのSEO施策です。SEOの知識がなければ、その目的を達成することができません。実際の担当者がどの程度SEOの知識があり、実績があるのか確認しましょう。実績は、これまでの担当件数ではなく、担当した案件の成果を数字で確認します。
ビッグキーワードで検索順位が○位から○位に上がった、メインサイトのPV数が○○件から○○件に増えた、CV率が○%から○%に増加など、具体的な数字をともなった成果を確認すると良いでしょう。
また、制作代行サービスを行っている会社が自社のコンテンツマーケティングを行っているところも多くあります。その会社自身のコンテンツマーケティングの成果もひとつの大きな指標となります。
効果の見込めるサテライトサイトを制作しましょう!
サテライトサイトはいまや多くの企業が取り組んでいる、Webマーケティング施策です。
この記事で紹介したように、専門的な知識をもった人員がコントロールしながら制作をする、良質なコンテンツを更新し続ける、ユーザーが見やすい設計にするなど、ポイントさえ抑えておけば、サテライトサイトで成果をあげるのは、そう難しくありません。
ぜひ、効果が見込めるサテライトサイトを制作し、成果につなげてください。
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