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Google検索広告のオークションにおいて一部仕様が変更

検索結果ページに表示されるGoogle広告のオークションについて、一部仕様が変更されたことをご存じでしょうか。2025年4月21日のGoogle広告ヘルプサイトの記事によれば、検索結果ページの下部に表示される広告の関連性を高めるため、変更を行ったとのことです。
Google広告ではある1つの検索結果ページにおいて、広告のオークションは掲載位置ごとに実施され、ある広告主の広告は所定のページの1か所のみに表示される仕組みでした。つまり上部に表示される広告のオークションを実施し、広告主Aの広告が上部に表示されるとき、下部に表示される広告のオークションでは広告主Aの広告はオークションから除外され、広告主Aの広告は上部1か所のみ表示されていたのです。
しかし、この仕様変更により、上部に表示された広告主Aの広告が、下部にも表示されるようになりました。
Googleの調査によると、ユーザーは検索結果ページを上から下にスクロールし、下部のコンテンツよりも上位のコンテンツの方が関連性の高いコンテンツだと判断すると、スクロールして上まで戻っていることが分かったのです。そこで、ユーザーの利便性向上のために、上部に掲載している広告主Aの広告が、下部広告のオークションでも入札できるように変更されました。結果、極めて関連性の高い広告の掲載率が約10%上昇し、下部広告におけるコンバージョン数は約14%増加したとのことです。
なお、上部と下部の両方に同一広告主の広告が表示される場合、広告の内容(タイトルや説明文、リンク先など)は同一とは限りません。広告主Aが配信する広告αと広告βが上部と下部のそれぞれに表示される場合もあれば、広告αが上部と下部の両方に表示される場合もあります。掲載位置によるパフォーマンスの差を把握したい場合は、「上部vsその他」で指標を分割してデータを確認しましょう。ただし、検索語句レポートでは検索語句単位のクリック数が表示され、掲載位置ごとのクリックは確認できません。
影響と広告主がすべき対応は?
この変更により、ユーザーの検索に対して広告の関連性を今以上に高めることが求められます。上部に表示されている広告主の広告が下部広告のオークションに参加することによって、下部広告の競争が激しくなり、関連性が比較的低い広告の表示機会が減少することが考えられます。そのため、広告の内容をよりユーザーの検索意図に沿うようにブラッシュアップし、オークションで勝てるような関連性の高い広告を配信しましょう。
また、上部に広告を掲載できていた広告主の場合、下部でも広告が表示できるようになる可能性があるため、表示機会が増え、クリック数やコンバージョン数の増加が見込まれます。全体としてどのような変化となるかを把握し、必要に応じて入札単価や目標値を見直しましょう。