リスティング広告のCPA改善の方法は2つ!改善できない原因は?

リスティング広告では、CPA改善の必要性を感じながら何をどうしたらいいのかわからないというお悩みが多いです。自社で運用している場合でも、代理店に運用を依頼している場合でも、CPAに課題を感じてお問い合わせいただくケースは珍しくありません。

そこでこの記事では、リスティング広告のCPA改善について、その具体的な手法やどうしても改善できない場合の原因・対応方法について解説します。

リスティング広告のCPAを改善する2つの方法

リスティング広告のCPAを改善する方法は2パターンあります。1つがCPC(クリック単価)を下げること、2つ目がCVR(コンバージョン率)を上げることです。これはCPAがどのように求められるか、数式にしてみるとわかりやすいです。

CPA=Cost÷CV=(Cost÷Click)÷(CV÷Click)=CPC÷CVR

CPA改善のためにCPCを下げる手法

CPCが下がらない要因として特に多いのが、相場の高いキーワードを選んでいたり、競合が多かったりするケースです。それではどのようにすればCPCを下げることができるのか、具体的な手法について解説していきます。

入札単価を下げる

入札単価を下げることでCPCも下げることができます。しかし闇雲に入札単価を引き下げればいいわけではありません。入札単価を下げることで広告の露出が減り、CV数の減少につながってはCPAを改善することはできません。入稿しているキーワードの入札単価を全体的に下げるのではなく、CVにつながりづらいキーワードの入札単価を下げるようにしましょう。

広告文を見直す

クリック率が上がると広告の品質が上がり、結果的にCPCが下がります。どのような仕組みでそうなるのか、以下で解説します。

リスティング広告が表示されるかどうかは競合する他の広告とのオークションで決まりますが、入札単価のみで単純に競うオークションではありません。以下の要素で決まる広告ランクのスコアでオークションを競います。

  • 入札単価
  • 広告とランディングページの品質
  • 広告ランクの下限値
  • オークションにおける競争力
  • ユーザーが検索に至った背景
  • 広告アセットやその他の広告フォーマットの効果

つまり、入札単価以外の要素の評価を上げることができれば、入札単価が低くても競合の広告にオークションで勝つことができるのです。他の5つの要素のうち、広告の品質はアカウントの管理画面で確認できる「品質スコア」を目安に確認することができます。品質スコアは、

  • 推定クリック率
  • 広告の関連性
  • ランディングページの利便性

の3つの要素から算出されます。つまり簡単に言ってしまえば、クリック率を上げることが品質スコアを上げ、広告の品質を上げ、入札単価を下げることにつながるのです。

クリック率を上げるために広告文を見直しましょう。ユーザーにとって魅力的な内容でなければクリックしてもらいづらいためです。競合の広告文と比較し、価格で勝てるのであれば具体的な数字を、キャンペーンを実施中ならその内容を、自社サービス・商品がどこにも負けない強みを持つならその強みを、広告文でアピールするようにしましょう。

広告表示オプションを設定する

広告表示オプションを設定することもクリック率向上につながり、結果的にCPCを下げることにつながります。

広告表示オプションを追加することで、自社広告の占有面積を広げ、ユーザーの目に入りやすくなります。また、単純に広告で発信できる情報量が増え、より強みや魅力をアピールしやすくなります。さらに、直接電話をかけたいユーザーに電話番号を表示させれば、ユーザーはサイト内で問い合わせ先を探す手間をかけずに、すぐに番号をタップして電話をかけることができます。

除外キーワードを設定する

リスティング広告では広告が表示された検索語句(検索クエリ)を確認することができます。検索クエリレポートをダウンロードし、その語句で何回広告が表示され、何回クリックされ、いくらのコストがかかり、CVに至ったかどうかを数字で把握できます。

検索クエリの中にはたくさんクリックされたりCPCが高かったりしても、CVにつながらない、つながりづらいクエリが含まれています。その中には広告の内容とはまったく関連のないクエリも含まれます。

例えば、浮気調査の広告を出稿する際に「探偵」というキーワードを部分一致で出稿すると、「名探偵コナン」や「安楽椅子探偵」などの浮気調査を依頼したい人が検索しないクエリにまで広告が拡張して表示される可能性があります。これらの検索がCVにつながる可能性は極めて低いでしょう。そこで「コナン」や「椅子」などを除外キーワードとして設定します。設定された語句が含まれる検索に対して広告を表示させないようにするのが除外キーワードです。除外キーワードを設定することで関連性の低い検索でコストが使われることを防ぎ、全体のCPC改善につながります

広告の品質を改善する

推定クリック率以外に、広告の関連性とランディングページの利便性を見直すことで品質スコアを改善することができ、広告の品質を上げることにつながります。広告の関連性を改善するにはキーワードに合わせた広告文をそれぞれ用意し、ランディングページの利便性を改善するにはユーザーにとってわかりやすく、快適なページ閲覧ができるサイト運営を心掛けることが大切です。

CPA改善のためにCVRを上げる手法

CPCを下げるだけでなく、CVRを上げることもCPA改善のためには欠かせません。CVRが上がらない要因として特に多いのが、検索クエリがずれていたり、サイト内に問題が生じていたりするケースです。CVR改善のための具体的な手法について解説します。

狙いたい層に広告表示できているか確認する

まずは検索クエリを確認し、そもそも狙いたいターゲット層に広告が表示できているのかを確認しましょう。除外キーワードについて解説した箇所でも例に出しましたが、浮気調査の広告で「名探偵コナン」や「安楽椅子探偵」などの語句を含む検索に広告が表示されているとします。このとき、たとえ広告がクリックされたとしてもCVにつながる可能性は極めて低いといえるでしょう。しかし「実際の探偵ってどんなものなのだろう」という気持ちから、興味本位で広告をクリックする可能性はゼロではありません。

あきらかにターゲット層ではない検索クエリにコストが発生している場合、どれほど魅力的な商品やサービスでもCVにつながらずにCVRの低下を招きます。CVR改善はそのような関連性の低いクエリへの出稿を削減することから始めましょう。

ランディングページ(LP)を改善する

LPの改善は広告の品質の改善につながりますが、CVRの改善にも有効です。広告をクリックしてLPに到達しても、商品やサービスの説明が分かりづらかったり、問い合わせフォームが正常に機能していなかったり、サイトの表示速度が遅すぎてイライラするようなサイトであったら、ユーザーはCVに至る前にサイトから離脱してしまいます。

LPを改善するにはGoogleアナリティクスのようなサイト分析ツールを使って、離脱率やフォーム到達率などを確認しながらおこなっていきましょう。また、2種類以上のページを用意してABテストを行うことも有効です。

CTAを改善する

CTAとはCall To Actionの略で、ウェブサイトを訪れたユーザーに問い合わせや購入などの行動を促すことです。「お問い合わせはこちら」や「今すぐダウンロード」のボタンなどがCTAです。

CTAをわかりやすい場所に設置したり、ページをスクロールするごとに表示されるように複数設置したり、わかりやすい形や色などにすることが有効です

フォームを最適化する

お問い合わせフォームを入力して確認ページに遷移する際、「項目が空欄です」や「使用できない文字が含まれています」などの表記とともに送信ができなかった経験はないでしょうか。具体的にどの箇所に問題があるのかがわかればいいのですが、中にはどの項目が必須項目なのか、使用できない文字はどれなのかが具体的に指定されていないフォームもあります。このようなフォームでは、何度か修正を試みるも、結局原因がわからずにページを離脱してしまうということも起こりえます。

フォームは必須項目や半角全角、使用できない文字や記号をわかりやすく指定しておきましょう。また、入力が必須の項目は最低限にしておきましょう。あれもこれも必須にしてしまうと、ユーザーとしては入力を面倒に感じてしまい、これもCVR低下につながります。

リマーケティング広告を試す

値段の大きな買い物や契約ほど、一度の検討だけではなかなか決断することができません。何度か調べてから購入や契約にいたります。検討期間の長い商品・サービスの広告を出稿する際は、リマーケティング広告を試してみましょう。リマーケティング広告では、サイトを訪れたことのあるユーザーを狙って広告を表示させることができます。すでにサイトを訪問したことのあるユーザーは興味関心が高く、CVする可能性が高いためです

CPA改善の方法を見つけるならプロに相談を

CPA改善のためにCPCを下げたりCVRを上げたりする手法について解説しました。記事を参考にCVRの改善に取り組んでみましょう。

しかし改善したくても何が原因となっており、どの施策が有効なのか、判断が難しい場合もあります。そのような場合はプロに相談することをおすすめします。CVRが高騰している原因は1つではなく、複数の要因が複雑に絡み合っている場合があるためです。

リスティング広告の運用代行のプロなら、長年の運用経験と豊富な知識からCVRが悪化している要因を突き止め、改善のためのアクションを提案してくれます。すでに運用代行を依頼していてCVRが高い場合は、他の代理店にアカウントの内容を診断してもらうことで改善することもあります。「改善したい。でもどうしたらいいかわからない」という場合は、まずはプロに相談してみましょう。

ジャックアンドビーンズではそのようなお悩みを持つ広告主の方向けに、アカウントの内容を診断し、改善案をご提案するセカンドオピニオンをご案内しています。ぜひお気軽にご相談ください。

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