Google広告を出稿する際に知っておきたいのが「ブランド制限」です。ブランド制限を利用すれば、指名検索に対する広告出稿の精度を高めることができるでしょう。
この記事ではGoogle広告のブランド設定について、概要や設定方法、活用例を解説します。
目次
Google広告のブランド制限とは
Google広告のブランド制限とは、検索キャンペーンにおいて、部分一致キーワードを使用しながらも、選択したブランド名、サービス、商品名での検索のみに広告を表示させることができる機能です。P-maxキャンペーンでも除外設定として利用することができます。
Google広告を配信する際、自社のブランド名をキーワード登録している方は多いのではないでしょうか。社名や製品名を検索するユーザーは、自社に興味関心を持っている可能性が高いからです。このような検索を指名検索といいます。
指名検索に対して広告を出稿すると、表記ゆれの検索キーワードにまで広告が表示されてしまうことがあります。この別ニーズのクエリに広告を表示させたくない場合、まずはキーワードの除外設定という手段を採りますが、クエリの内容によっては除外設定が困難な場合があります。そこで活用したいのがブランド制限です。
ブランド制限の活用ケース
ブランド制限の具体的な活用例について解説します。
類似するブランド名、サービス名がある場合
他社で類似したブランド名、サービス名があり、表記ゆれで広告を表示させたくない場合にブランド制限が有効です。例えば、地方銀行は地域に似たような名前の銀行が複数存在することがあります。同じ地域名を含む「◯◯銀行」や「◯◯興銀」など、少しの違いでも表記ゆれとして判断されてしまうことがあります。このような場合にブランド制限を設定することで、部分一致でキーワードを配信しながら、自社に関する検索のみに広告を表示させることができます。
CV数を増やしたい場合
CV数を増やしたい場合、CV率を高めるか、CVする可能性の高い層により多くアプローチすることが必要です。指名検索は興味関心が高いユーザーである可能性が高いため、CVを獲得しやすい傾向にあります。完全一致やフレーズ一致で登録している場合、部分一致にまで広げることで、今まで拾えていなかった指名検索に関連する検索クエリに対しても広告を表示させることができます。
しかし部分一致での広がりはコントロールすることができません。関連性の低いクエリにまで広告が表示される恐れがあります。そのため、完全一致、フレーズ一致で登録していたキーワードを部分一致にまで広げたい場合は、ブランド制限を設定した上でテスト配信してみることをおすすめします。Googleによると、ブランド制限を設定したことでコンバージョン数が既存キャンペーン比で40%増加した事例もあるそうです。
P-maxを配信する場合
P-maxとはPerformance Max(パフォーマンス最大化)のためのキャンペーンタイプです。検索だけでなく、ディスプレイやショッピング、動画広告などのすべてのGoogle広告の配信枠に広告を出稿させることができます。Googleの機械学習技術により運用が自動化されています。広告運用者が想定していなかった検索クエリや配信枠からのCV獲得を期待できます。
指名検索はCVを獲得しやすいため、P-maxで指名検索に広告を配信してしまうと、最初からCVの可能性が高いとわかっている層に広告を表示してしまうことになります。自動化されたP-maxでは、指名検索でCVが多く獲得できてしまうと、配信が指名検索に偏ってしまう可能性もあり、せっかくのP-maxのメリットを潰してしまいかねません。
そこでブランドの除外を設定することで、指名検索をP-maxから外すことができます。
ブランド制限の設定方法・手順
ブランド制限の設定方法・手順を解説します。ブランド制限も除外も、ブランドのリストを作成して対象のキャンペーンに適用することで設定できます。
ブランドのリストを作成
- 「共有ライブラリ」>「ブランドのリスト」を選択
- リスト名を入力
- ブランド名を選択(※登録したいブランド名、ドメインがない場合は、ブランド名選択画面から申請が可能。審査可否に4~6週間程度かかる)
キャンペーンに適用する
- キャンペーンの設定画面において「部分一致キーワード」をオンにする
- 「ブランドの制限」で登録したリスト選択
ブランド制限でより柔軟な配信を
ブランド制限を活用すれば、今よりもさらに効率の良い広告配信を実現することができるでしょう。Google広告は機能をうまく活用して運用していく必要があります。もし機能の活用方法がわからない、設定してみたけれど思ったような効果が得られなかったという場合は、一度ジャックアンドビーンズにご相談ください。