今や、コンテンツマーケティングは新しい手法ではなく、Webマーケティングを考える上で、無視できない重要な要素になっています。コンテンツマーケティングで得られる成功は大きく、取り組む企業は年々増えているのが現状です。
その一方で成功をおさめることができず、コンテンツの更新がストップしたり、サイトそのものが閉鎖に追い込まれたりする事例も珍しくありません。
この記事では、実際に成功をおさめている事例を紹介しながら、コンテンツマーケティングで成果を得るための戦略について解説します。コンテンツマーケティングで、確実に成功するためのポイントを抑え、サイト運営にお役立て下さい。
目次
コンテンツマーケティングについて
そもそも、コンテンツマーケティングとはなにか、その基本を改めて確認しましょう。
コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングとは、言葉の意味をそのままとらえると「コンテンツを利用したマーケティング」です。メールマガジンや、ブログ、SNS運営、プレスリリース、広い意味では印刷された自社サービスのパンフレットやチラシまでも含まれます。
ですが最近は、Web上で「有益なコンテンツを公開することでユーザーを呼び込む手法」を指して、「コンテンツマーケティング」を表すことが多いです。テキストで公開される「記事」の形をとるものが主流ですが、近年SNSを利用したものや、動画も増え多様化しています。
この「Web上で行われるコンテンツマーケティング」(以下コンテンツマーケティング)は、アメリカで2010年ごろから一般的なマーケティング手法として認知されるようになり、日本でも2014年頃から浸透してきました。
今やWebマーケティングにおいて、おさえておくべき最も重要な手法となっています。
コンテンツマーケティングが浸透した背景
コンテンツマーケティングがここまで浸透した背景には、ユーザーの行動が「受け身」から「自発的」なものへ変化がしたことが挙げられます。これまでは、テレビや新聞での広告、店頭でのキャンペーン、テレアポなどのセールスといった、外部からの働きかけがユーザーの購買行動をうながしていました。
それが、インターネットの普及と検索エンジンの精度が上がったことにより、「欲しい情報は自分から」自発的に調べた結果、自分で情報を取捨選択し購買行動に移るようになったのです。
その分、ユーザーが情報を得ようと検索したときに、自社のサイトやサービスが視界に入るか、つまり「検索エンジンでの表示順位がどれだけ上か」の重要性が増しました。
ユーザーが見る検索結果の一番上には「広告」が表示され、そのあとに、検索結果が表示されます。広告はクリックせず、検索1位から順に見るというのは誰もが経験あるのではないでしょうか。
広告は「受け身の情報」で、検索結果は「自発的に取得する情報」です。心理的にも、自発的に取得した情報のほうが信頼性は高まります。検索エンジンへの信頼も上乗せされ、「検索結果上位」であることのマーケティング価値は、非常に大きくなっているのです。
その「検索結果上位」にするためのもっとも有効な手段として「コンテンツマーケティング」がここまで浸透しました。現在の日本では、GoogleとGoogleの検索結果を利用しているYahoo!の利用が、全体の9割を超えているため、検索エンジン対策はGoogleの指標に沿って行われています。
コンテンツマーケティングのメリット・デメリット
コンテンツマーケティングには、メリットはもちろんデメリットもあります。それぞれについて解説します。
コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングの一番のメリットは、検索結果でより上位に表示されるための施策、つまりSEO対策として優れていることというのは、先に述べた通りです。多くのユーザーの目にとまることで、直接的な購買行動だけではなく、認知度向上やサイトのファン化など、「見込み客」にリーチすることもできます。
また、コンテンツマーケティングは、通常定期的にコンテンツを追加していきます。そのコンテンツは、自社の資産として積み重ねることができます。コンテンツを作成してから数年たっても、ずっと検索1位を守り続けている成功事例も多くあり、継続すればするほど、結果を出しやすいことも大きなメリットです。
バナー広告やリスティング広告などの効果は一過性で、「お金をかけたときのみ」成果につながります。そういった広告と比較すると、良質なコンテンツであれば、継続して結果を出すことができるコンテンツマーケティングは「費用対効果」の面からも非常に優秀なマーケティング手法です。
コンテンツマーケティングのデメリット
コンテンツマーケティングの最大のデメリットは、端的にいうと「手間がかかる」ことです。継続してコンテンツを増やさなければ、結果を出すことはできませんが、正確で有益なコンテンツをコンスタントに更新するのは、非常に手間がかかります。
コンテンツを作成する前には、コンテンツ全体の方向性やカラーを決める、有効なキーワードを選ぶ、コンテンツの執筆など、おもなものだけでも多くの業務があります。
コンテンツを作成した後も、アクセス解析する、PV数やCV数アップのための課題を見つける、改善するための方法を考える、改善案を実践しそれをまた分析する…といった、いわゆる「PDCA」を回し続けなければなりません。
コンテンツマーケティングは、継続してこそ結果が出るため、これらコンテンツマーケティングにかかわる多くの業務を、通常半年~数年単位で担うことになります。さらに結果を出すためには、SEOやコンテンツ作成のための専門知識も必須条件です。
コンテンツマーケティングの専門部署を立ち上げるくらい、人的資産と予算がある場合をのぞいては、代行サービスに依頼してプロの力を借りるのが成功への近道だとといえます。
コンテンツマーケティングの成功事例
コンテンツマーケティングで成功している具体例を知ることは、自社の戦略を練る上で重要です。
ここでは、
- ユーザーのためになる情報を発信した成功事例
- SNSをうまく併用した成功事例
- 動画を活用した成功事例
以上3つの手法で、それぞれの代表的な成功事例を紹介します。
ユーザーのためになる情報を発信した成功事例
ユーザーの利益になる情報を発信することは、コンテンツマーケティングの王道ともいえます。Norton Blogは、その王道を積み重ねて成功した代表的な事例です。
Nortonはシマンテックが販売している、ウィルスセキュリティソフトです。Norton Blogは、「PCセキュリティ・スマートフォンセキュリティ・迷惑メール対策・ウイルスについて・ネット詐欺・その他」の6つのカテゴリを設け、それぞれコンスタントにコンテンツを更新しています。
専門であるセキュリティだけではなく、迷惑メール対策やネット詐欺など、ニーズのあるコンテンツを揃えることで、PV数にも貢献し、Googleによるサイト全体の評価の底上げにもなっています。
コンテンツひとつひとつに手間がかかっており、手順の解説には画像を多く使用するなど「ユーザーの利益最優先」を実践していることが、成功に繋がっているといえるでしょう。
SNSをうまく併用した成功事例
KURANDは、リカー・イノベーション株式会社が運営する、日本酒を中心としたお酒を紹介・販売するサイトです。
メインサイトのマガジンという形で、定期的に日本酒などの魅力を紹介したコンテンツを更新しています。情報そのもののクオリティはもちろん、写真にこだわっているのが特徴です。
その写真へのこだわりは、SNSで強みとなりフォロワーの獲得や拡散に貢献しています。特に写真が重要なInstagramではフォロワーを13000人以上獲得。最新情報を発信するだけではなく、フォロワーを増やすためのキャンペーンなども積極的に行い、Twitter約54000人、LINE友だち数10,000人以上を有しています。
SNSからのサイト流入も多く、酒造りのストーリーも積極的に発信し、サイトそのもののファン作りに成功しています。
動画を活用した成功事例
コンテンツマーケティングの基本は、ユーザーが知りたい情報を的確に伝えることです。その手法はテキストとは限りません。キッコーマンは、動画コンテンツを活用しアクセスを集めて成功しています。
キッコーマンのメインサイトにはレシピ集があり、キッコーマンの商品を使用した料理のレシピが「10分以内の手軽な副菜」「季節の献立」などそれぞれのテーマごとに充実しています。その中の「料理の基本」というカテゴリでは、動画を利用することで、よりわかりやすくなっています。
「料理の基本」のなかで取り上げている「だしの取り方」や「野菜の切り方」を検索するユーザーは、その多くが料理初心者でしょう。「料理の基本」カテゴリのなかには、レシピコンテンツのようにキッコーマンの商品が登場することはありませんが、これからキッコーマンの顧客となりえる「見込み客」の獲得に繋がっています。
動画を活用しながら広い層にリーチし、結果的に顧客の幅を広げることでサイトへの流入に成功しています。
コンテンツマーケティングの成功事例に共通していること
コンテンツマーケティングで成功をおさめている企業は、業種や業態にかかわらず多くあります。その成功事例から読みとける、成功のための共通項を3つにしぼりそれぞれ解説します。
<成功のカギ①>「ユーザーのためになる」を第一に考えている
自社のサイトやサービスを検索結果で上位表示させるためには、Googleが最も重要視する「ユーザーファースト」を大切にすることです。たとえば、コンテンツマーケティングで結果を出しているサイトの中には、「○○7選を解説」などの形で競合他社の商品やサービスを紹介しているものも多くあります。
「競合他社を紹介する」というのは、これまでの広告戦略では考えられないことです。ですが「ユーザーファースト」、つまり検索したユーザーにどれだけ有益かを考えると、似たようなサービスや商品の特徴を一目で比較できるコンテンツは、非常に有益といえます。
もちろん自社のものだけほめて、競合他社をおとしめるようなコンテンツは評価されません。あくまでも公平にユーザーの立場にたったコンテンツであることが重要です。
<成功のカギ②>自社の強みを最大限発揮している
コンテンツマーケティングでは、正確性と専門性も重要です。特に自社の商品やサービスの分野に関わるコンテンツは、内容の信頼度と自社の信頼度が密接な関係にあります。専門分野のコンテンツが、「信頼できる」「わかりやすく親切」となれば、ダイレクトに自社のイメージアップにつながるでしょう。
自社の強みは何か見極め、その強みをいかしたコンテンツ作成が、大きな成功を導きます。
<成功のカギ③>他社と差別化をはかっている
コンテンツ作成は、オリジナリティも重要です。競合他社と「違う切り口」で解説や紹介を展開して差別化をはかることで、ユーザーの目にとまる可能性が高くなります。
例えば、成功事例でご紹介したKURANDは、日本酒の原材料や生産地、味の特徴といったありがちな紹介にとどまらず「作り手の思い」というストーリーを紹介することで、ユーザーの心をつかむことに成功しています。
コンテンツマーケティングで結果を出している競合他社を分析し、どのような切り口で自社のコンテンツを展開するか戦略をたてることが重要でしょう。
まとめ
コンテンツマーケティングは、ユーザーにとってどれだけ有益かどうかが一番のポイントです。これまでの広告を中心としたWebマーケティングは、不特定多数の目にとまることで、購買意欲のある一部のユーザーをとらえ顧客としてきました。
ですが、コンテンツマーケティングは、「見込み客」に働きかけて購買意欲を育て「顧客」に昇格させるというこれまでの広告戦略とは違うアプローチになっています。
ユーザーの心に寄り添い、誠心誠意向き合ったコンテンツが、顧客との信頼関係を育てるともいえ、セールスの基本に立ち返った手法ともいえます。
ぜひコンテンツマーケティングを制して、顧客との信頼関係を築き成果につなげて下さい。
本記事の前半で、コンテンツマーケティングでは代行サービスを利用することがおすすめだとご紹介しました。最後に、おすすめの代行サービスをご紹介します。
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