リスティング広告の出し方│出稿方法・手順と成果を出すためのポイントとは

「リスティング広告を出したい」

そう思ったならリスティング広告の出し方を知ることから始めてみましょう。リスティング広告を出稿する方法や手順を知るとともに、出稿後の運用で成果を出すためのポイントを把握しておくことも大切です。

リスティング広告の出し方を自社・個人で運用する場合、運用代理店を利用する場合それぞれで解説し、広告の出し方・手順を説明します。またリスティング広告を出稿後、成果を出すポイントも紹介するので、これからリスティング広告を始めてみようとご検討中の方はぜひご一読ください。

リスティング広告は何で出せる?

リスティング広告を出すには、Google広告やYahoo!広告、Microsoft広告などのサービスを利用する必要があります。

いずれもクリック課金型のリスティング広告で、キーワードを指定して広告を表示させることができますが広告の掲載場所が異なります。GoogleやYahoo!、Beingなどそれぞれが提供するサービスの検索結果画面や提携するネットワーク上に広告を出稿することができ、どのような層に広告を見せたいのかを考えて選ぶと良いでしょう。

IT関連やガジェット関連の広告の場合はGoogle、企業向けの広告はYahoo!やBeingなどと相性が良い傾向があります。もちろんGoogleとYahoo!の両方など、複数の媒体で同一キーワード、同一広告文を出稿することも可能です。

リスティング広告の出し方

リスティング広告の出し方には2つの方法があります。1つ目は自社や個人で運用する場合、2つ目は運用代理店を利用する場合です。それぞれメリット、デメリットがあります。

自社、個人で運用する場合

自社、個人で運用する場合、出稿に必要な作業はすべて広告主がおこなう必要があります。また出稿後の運用、結果の確認、改善などもすべて広告主自ら行わなければいけません。

さらに広告主にリスティング広告に関する知識が必要です。

しかし運用代理店に出稿する際に発生する運用手数料が不要となるため、条件によっては費用を抑えてリスティング広告を出稿することができます。運用知識のある人が社内におり、リスティング広告の運用に時間をかけられる状況であれば自社運用を選んでみてもいいかもしれません。

運用代理店を利用する場合

運用代理店を利用する場合はリスティング広告の出稿、運用に必要なほぼすべての作業を代理店が代行してくれます。また運用知識が豊富であるため、運用の最適化までにかかる日数を短くすることができます。

しかし運用代理店に外注する場合は、広告出稿にかかる広告費(実費)以外に運用手数料が必要です。運用手数料の形態は代理店によって異なります。詳しくは次の記事をご覧ください。

リスティング広告の出稿方法・作業手順

それではリスティング広告の具体的な出稿方法・作業手順について解説します。

自社、個人で運用する場合

まずは自社、個人でリスティング広告を運用する場合の出し方です。

出稿する媒体を選ぶ

自社、個人でリスティング広告を出稿するには、まず出稿先のサービスを選びます。日本で利用できる主なリスティングサービスはGoogle広告、Yahoo!広告、Microsoft広告です。

ターゲット層と使用検索エンジンに偏りがなく、ある程度の規模の予算を確保できる場合は複数のリスティングサービスを同時に利用し、成果の良いものに予算を傾けていくとよいでしょう。逆にターゲット層が特定の検索エンジンを好んで使用する傾向がある場合や予算が少ない場合は、1つのリスティングサービスに絞って広告を出稿してみることもあります。

また、商材・サービスによってはリスティング広告を出稿できない場合があります。GoogleやYahoo!、Microsoftが出稿を認めていないもの、出稿はできるものの制限が課されているものがあるため、あらかじめリスティング広告を出稿できるかどうか、公式サイトで確認しておきましょう。

アカウントを作成する

利用したいリスティングサービスでアカウントを作成します。Google広告ではGoogleアカウント、Yahoo!広告ではYahoo!JAPANビジネスID、Microsoft広告ではMicrosoftアカウントが必要です。いずれも無料で簡単に作成できます。

入稿作業

アカウントを作成したら、キャンペーン、広告グループ、キーワード、広告文を作成し、広告をクリックした際に遷移するリンク先URLを指定します。

広告アカウントは、アカウント>キャンペーン>広告グループ>キーワード・広告文という入れ子構造となっており、1つのアカウント内に複数のキャンペーン、1つのキャンペーンの中に複数の広告グループ、1つの広告グループの中に複数のキーワード・広告文を作成することができます。このようなアカウント構造となっているため、地域によって広告を出し換えたり、キーワードに応じて広告文を変えたりが可能となっています。

キャンペーンでは広告の配信設定(地域や時間帯、配信方法など)を設定することができます。同一の広告グループに入っているキーワードと広告文はお互いに連動しており、あるキーワードが検索されて広告が表示されるとき、同一広告グループに入っている広告文が表示される仕組みになっています。検索キーワードごとに広告文を変えたいのであれば、広告グループを分けることで広告文の出し分けができます。

広告審査

広告は審査が入るため、アカウント内に入稿した後に審査落ちとなる可能性があります。入稿した直後、もしくは一旦配信がなされてから途中で審査が入るため、広告の審査落ちになって配信が停止していないかチェックが必要です。

審査を通過したか落ちてしまったかはアカウント内で確認することができます。アカウントログインに使用しているIDに紐づけられたメールアドレスにも通知が送信されます。審査に落ちた場合は修正して再審査を受けなければいけません。

審査落ちの理由はアカウントの管理画面に表示されます。リスティング広告で使用不可のキーワードである場合、広告文に禁止表現が使用されている場合、リンク先のページに問題がある場合など様々です。具体的な理由や解決方法はGoogleやYahoo!のサポートに連絡すると回答してくれることがありますが、GoogleやYahoo!が具体的に回答を避けるケースもあり、広告の修正はトライアンドエラーを繰り返すことになる場合もあります。

入金作業・支払い設定

広告の配信には入稿作業、広告の審査だけでなく、アカウントへの入金作業・支払い方法の設定が必要です。広告費の支払い設定がなされていない場合やアカウントへの入金額が0の場合、広告は出稿されません。

入稿作業、広告の審査、入金・支払い設定が問題なく完了してやっと、リスティング広告を出稿することができます。

運用代理店を利用する場合

つぎに広告代理店を利用する場合のリスティング広告の出し方です。

運用代理店を選ぶ

運用代理店を利用してリスティング広告を出稿する場合、まずはどこの運用代理店に依頼するか決めましょう。複数の代理店に見積もりや提案を依頼してみましょう。運用手数料や運用方法などそれぞれ異なるため、納得できる金額感、運用内容を提示してくれる代理店を選ぶべきです。

リスティング広告の代理店を選ぶポイントは下記の記事にまとめています。ぜひ参考にしてみてください。

契約、アカウントの用意

運用代理店を決めたら契約します。契約後、運用代理店側が広告アカウントを作成、もしくは運用代理店の指示に従って広告主で広告アカウントを作成します。

運用代理店が作成した広告アカウントは基本的に代理店のもののため、解約後は利用できないことがほとんどです。入金作業や支払い方法の設定も代理店が行い、広告主は実際にかかった広告費を手数料とともに請求されるケースが多いです。

広告主が作成したアカウントを利用する場合は、広告代理店に権限を付与する必要があります。入金は広告主が直接行うことが多いです。基本的に代理店の指示に従って作業を行えば問題ありません。

広告代理店の作成したアカウントでしか運用不可としているケースや広告主が作成したアカウントでも運用可能なケースなど、代理店によって異なるため、契約前に確認しておくと良いでしょう。

代理店とのコミュニケーション、ミーティング・レポートの確認

広告アカウントを用意できれば、その後の入稿作業や設定運用は代理店が行ってくれます。広告の審査に落ちた場合も代理店が対応してくれます。ただし広告のリンク先ページを広告主が作成している場合は、修正が必要な際は代理店の指示に従って修正する必要があります。

広告主は代理店から提出されるレポートで成果を確認したり、広告の出稿内容を変更したい場合は代理店に相談したりなど、代理店との連絡・相談を欠かさずに行いましょう。ほとんどの作業を運用代理店が代行してくれますが、それを放置しておくと適切な運用がなされない場合もゼロではありません。しっかりチェックしておくことが大切です。運用代理店に問題がある場合は、代理店の乗り換えを検討すべきでしょう。

リスティング広告で成果を出すためのポイント

リスティング広告は出稿すれば良い結果が必ず返ってくるわけではありません。出稿後の運用が結果を左右します。リスティング広告での成果の出し方も知っておく必要があります。成果を出すためのポイントを紹介します。

目的と目標を定める

何のためにリスティング広告を出すのか、広告の目的を決めましょう。例えばクリニックや美容室、飲食店などであれば予約、商品のサービスページであれば資料請求や問い合わせ、ECサイトであれば購入などです。認知目的の場合は広告をより多くのターゲット層に見てもらったりクリックしてもらえばいいかもしれませんが、リスティング広告のメリットは予約や購入などの売り上げにつながるアクションに直接つなげ、広告費と成果数から費用対効果を検証することができる点です。ぜひ何のためにリスティング広告を出稿するのか、目的を定めてみましょう。

目的を決めたら具体的な目標値を決めるべきです。予約や購入をひと月で何件獲得するか、1件あたりの予約や購入を獲得するためにいくらまでかけていいのか、目標成果数や目標成果単価など定量的目標を決めます。目標をクリアしているかしていないかでリスティング広告の良し悪しを判断できるでしょう。もし目標をクリアできていないのであれば、クリアするためにはどのような運用改善が必要なのかを考える必要があります。

コンバージョン計測設定を必ず行う

コンバージョンとは、予約や購入などの広告の目的となるユーザーのアクションのことです。コンバージョンは設定しなければ計測することができません。ユーザーのどのアクションをコンバージョンとするか、サイトの構築方法などによってコンバージョンの計測設定は異なります。

リスティング広告の運用代行サービスを提供する弊社では、自社運用から代理店運用に切り替えるケースや他の運用代理店から乗り換えるケースのお客様から相談をいただきます。運用中のアカウントを拝見すると、中にはコンバージョンが設定されていない状態のお客様がいらっしゃいます。せっかくのリスティング広告ですがコンバージョンを把握することができておらず、リスティング広告の正しいコストパフォーマンスを判断できていないということがあるのです。これは非常にもったいないことです。

コンバージョンが計測できていればリスティング広告の費用対効果を確認することができますし、よりコンバージョンを取れるキーワードや地域、時間帯に予算を投下することができます。コンバージョンの計測設定方法が分からない場合は、GoogleやYahoo!、Microsoftのサポートに相談したり、代理店の運用代行を利用するようにしましょう。

定期的な見直しと改善をサイクルさせる

リスティング広告はPDCAを回すことで効果を改善できる広告です。広告文も1つを使い続けるのではなくABテストを行ったり、関連性の低い検索に広告が表示されてしまっている場合は除外キーワードを設定したりなど、運用結果を踏まえた改善を繰り返す必要があります。

広告主自ら運用する場合は、週1や月1などで運用内容を見直す場を設けておきましょう。予算が多い場合はすぐにデータが集まるので頻度を高めて見直すことができますが、予算が少ない場合はデータが集まるのに時間がかかります。十分な母数を元にデータを見ることが大切です。

運用代理店に外注している場合は、代理店からの定期レポートや定例ミーティングを利用して運用内容をチェックしましょう。具体的な改善案については代理店が考えてくれるので、例えば成果数をもっと増やしたい、成果単価をいくらまで下げたい、出稿する地域を広げたい、キャンペーンに合わせた広告を出したいなど、広告主側の要望を運用代理店にしっかり伝えることが大切です。

競合比較を行う

リスティング広告を出稿する場合、同じキーワードで出稿している競合他社をチェックすることも欠かせません。どのような広告文で出稿しているか、ランディングページはどのような内容か、期間限定でキャンペーンを実施していないか、競合と自社を比較してそれぞれ何が強みで何が弱みかなど、調査する必要があります。

リスティング広告は同じキーワードに入札している広告同士でオークションを行い、その結果で掲載の有無・掲載順位が決まる仕組みになっています。掲載画面に2つ3つの広告が同時に表示されることもあり、競合とは常に比較されるものです。

例えば自社よりも安い料金で類似サービスを提供している競合が存在するとしましょう。お互いが広告文に料金を記載すれば、より低価格の競合に金額で負けてしまい不利です。多くのユーザーは競合の広告をクリックしてしまうでしょう。金額以外で競合に負けていない部分をアピールする必要があります。広告文だけでなくランディングページでも競合に負けない自社の強みを打ち出すべきです。

また、ランディングページの分かりやすさ、使いやすさも重要です。競合のページを見て「お、この表示はわかりやすいな。こんなコンテンツがあるとユーザーに親切だ」と思える部分があれば、参考にして自社サイトに取り入れてみるとよいでしょう。

まとめ

リスティング広告の出し方、出稿方法・手順を解説しました。またリスティング広告で成果を出したい場合のポイントも紹介しました。

もしリスティング広告の出し方が分からない、自社運用で成果が出ないという場合は、ぜひジャックアンドビーンズにご相談ください。また、他社で運用代行を依頼しているものの成果が芳しくない場合は、ジャックアンドビーンズへの乗り換えをご検討ください。多くの広告代理店では広告費の20%を運用手数料としていますが、ジャックアンドビーンズでは運用内容やミーティング・レポートの頻度に応じて月額固定の手数料で運用代行いたします。そのため広告費を増やして積極的に出稿する場合でも、手数料の増加を気にする必要がありません。

リスティング広告の出し方、成果の出し方については運用代理店が精通しています。スムーズな広告出稿、最短での広告最適化をお望みであれば、運用代理店への依頼をおすすめします。ぜひ一度お気軽にご相談ください。