オウンドメディアの効果を最大限に発揮する『KPI』設定とは?

オウンドメディアの運営には、多くの予算と手間がかかります。しかし、その予算と手間に見合った効果を必ずしも得られるとは限りません。オウンドメディアの効果を最大限に発揮するためには『KPI』を設定することがカギとなります。

本稿では、オウンドメディアの効果を最大限に発揮したいとお考えの経営者、Webマーケティング担当者の方に向けて、『KPI』の基本的な知識、オウンドメディアで『KPI』を設定するポイント、『KPI』を設定する具体例まで深掘りして解説します。

オウンドメディアにかけた予算と手間を無駄にしないよう、ぜひ役立てて下さい。

オウンドメディアでの適切なKPIを設定していますか?

『KPI』は、やみくもに設定しても意味がありません。適切な『KPI』を設定して、はじめて成果に繋がります。ここでは、『KPI』の基本的な知識について解説します。

オウンドメディアとは

オウンドメディア(Owned Media)とは、広い意味で「自社が保有するメディア」のことです。例を挙げると、企業のホームページやブログサイト、企業の公式SNSアカウントが該当します。しかし、一般的に「オウンドメディア」というと、企業が自社の製品・サービスなどを紹介する記事サイトのことを指すことが多いです。
近年、このオウンドメディアを運営する企業が増えつつありますが、なぜ運営する企業が増えているのでしょうか。オウンドメディアを運営することで得られるメリットをご紹介していきます。

オウンドメディアを運営するメリット

オウンドメディアを運営するメリットは、下記の通りです。

  1. メディアのコンテンツが資産となる
  2. 広告費が必要ない
  3. ユーザーに嫌悪感を持たれずに訴求できる

1つ目のメリットは、メディアのコンテンツが資産となることです。広告は、広告費をかけた分ユーザーに対して訴求ができます。つまり、広告費をかけるのをやめるとユーザーへの訴求も止まってしまいます。しかし、オウンドメディアは一度コンテンツを制作しサイトにアップロードすると、一生サイト上に残り続けます。コンテンツ制作を積み重ねることで、大きな資産となります。

2つ目のメリットは、広告費がかからないことです。上記でご説明した通り、広告は広告費をかけた分ユーザーに訴求することができますが、費用がかさんでしまう可能性があります。それに対し、オウンドメディアはサイトデザインなどにこだわらなければ、サーバー代とドメイン代だけで運営を始めることができます。広告費を多くかけることができないという企業にはオウンドメディアの運営は特におすすめです。

3つ目のメリットは、ユーザーに嫌悪感を持たれずに自社製品・サービスを訴求できることです。広告での訴求は、ユーザーが「しつこい」など嫌悪感を持ち、逆効果を生んでしまう可能性もあります。しかし、オウンドメディアはユーザーに嫌悪感を持たれずに自然な形で、製品・サービスを訴求することができます。

オウンドメディアを運営するデメリット

何事にもメリットとデメリットがあります。オウンドメディア運営のデメリットは、下記の通りです。

  1.  継続的に記事を公開するのが難しい
  2.  成果が出るまでに時間がかかる

1つ目のデメリットは、継続的に記事を公開することが難しいことです。
オウンドメディアの記事は、書けるときに書く、書きたいものがあるときに書くなどの、ブログのような運営では成果を出すことが難しいでしょう。将来的な見通しを元に計画をしっかりと立て、まとまった本数を継続的に公開し続ける必要があります。

2つ目のデメリットは、成果が出るまでに時間がかかることです。「検索で上位表示される記事が出てきた」「PV(ページビュー)数が増えた」「CV(コンバージョン)を獲得した」など、何を持って「成果」とするのかは、企業によって異なります。

しかし、いずれの場合も成果が出はじめるのは、6ヶ月~1年後、あるいはそれ以上のこともあります。出稿したと同時に表示され、即時に成果を獲得する可能性のあるリスティング広告などと比べると、非常に長いスパンで考えなければなりません。
社内の体制や予算を確保し続けられるかどうかが重要な課題です。

次に、何を「成果」とするかを左右し、オウンドメディアのメリットを最大限に引き出すための「KPI」の設定について詳しく解説します。

KPIとは

KPI』は、「Key Performance Indicator(キー・パフォーマンス・インジゲーター)」の頭文字で、「重要業績評価指標」と訳されます。設定した「目標」を達成するために、どのように取り組んでいけばよいのか、分割してわかりやすく数値で表したものです。

KPIは、Web関連独自の考え方と捉えている人もいますが、もともとは経営戦略や事業戦略の中で広く使われているものです。

オウンドメディアのKPIとは

オウンドメディアの運営は、現時点で目標にどれだけ近づいているかが見えにくいため、KPIの設定は特に有効な手段です。検索で上位に表示させアクセスを増やし、契約数や売り上げアップなどの「見える成果」が出るまでには少なくとも半年以上は必要です。

「まだ成果は出ていないが、目標にこれだけ近づいている」というのを定量的に知ることができるオウンドメディアのKPI設定は、ほかのマーケティング施策に比べ、より重要な位置をしめます。

KPIとKGIの違い

『KPI』と切り離せないのが『KGI』です。『KGI』は、「Key Goal Indicator(キー・ゴール・インジケーター)」の略で、重要目標達成指標と訳されます。最終的な目標を定め、その目標が達成されたかを定量的に示す指標です。

KPIとKGIは混同されることもありますが、意味の違いを明確に把握しておかないと、どちらも効果的に設定することはできません。KPIは、KGIを達成するためのプロセスに照準を合わせ設定するので、順番としては、KGIを設定し、それを元にKPIを設定することになります。

たとえば目標を「1年で売り上げ12億円」とした場合で考えてみましょう。単純計算すると「1か月で売り上げ1億円」を達成すれば、年間売り上げ目標を達成できます。実際には、正月休み・ゴールデンウィーク・お盆休みがあるなどの暦の要因、暑い・寒い・雨が多いなどの自然条件の要因、決算期などの制度の要因など、「季節要因」といわれる条件が複雑に絡み合い、月ごとに変動した目標をたてるのが一般的です。

ここでは例として単純に「1か月で売り上げ1億円」としましたが、この「1億円」が年間目標達成のためのKGI、1億円を達成するために何が必要か細分化した目標がKPIです。

なぜオウンドメディアのKPIを設定する?

オウンドメディアで成果を出すためには、長期的に運営することが大前提です。すぐに結果が見えないことから、「今なにをすればよいか」がわかりにくく、改善点も見えないまま、ただコンテンツを増やしていくという事態に陥りがちです。そうなると成果が出ないばかりか、オウンドメディアの運営にかかわる担当者のモチベーションも保てません。

適切なKPIの設定は、最終的な目標を達成するために「今何をすべきか」を明確にしてくれます。オウンドメディアの担当者、関連部署、ひいては組織全体で目標にどれだけ近づいているか現時点での状況を共有でき、改善・検討もしやすくなります。担当者のモチベーションを維持し、長期的に安定した運営をすることがオウンドメディアの必要条件といえます。

オウンドメディアのKPI設定のポイント

KPIの設定のポイントは『SMART』といわれています。大切な5つのポイントの頭文字を取ったものです。

S(Specific):明確性…はっきりと、わかりやすいものになっているか

M(Measurable):計量性…測定し数字に示すことができるか

A(Achievable):達成可能性…現在の状況で達成できるものか

R(Relevant):関連性…KGIとしっかり関連づけられているか

T(Time-bound):期限…期限を設けているか

KPIは短期的な目標とするもので、組織全体に共有します。わかりにくいものであれば意味をなしません。できるだけ詳しく明確にしましょう。また、達成できる数字かどうかも重要です。あまりに現実とかけ離れた高い数字だと、「達成できなくてもしょうがない」低い数字だと「今まで通りで大丈夫」となり、いずれもモチベーション向上の効果は望めません。

努力をすれば達成できる「現実的な数字」を設定することが一番重要なポイントで、かつ一番スキルと経験を要するポイントでもあります。

また、実際にKPIを達成した場合、本当にKGIに繋がるのか、明確なデータを元にした根拠あるものにしましょう。KPIを達成したもののKGIに繋がらなかった時には、大きな方向転換が必要となり、KGI達成まで遠回りになってしまいます。成果への正しい道筋となっているか、細部まで検討して設定しましょう。

オウンドメディアのKPIの設定方法

では、どのようにしてオウンドメディアのKPIを設定すればよいのか、重要なポイントを3つに絞って、それぞれ具体的に解説します。

競合他社を参考にする

まずは、競合他社のオウンドメディアを参考にしましょう。まれに、オリジナリティあふれるオウンドメディアを運営し、ユーザーのファン化に成功している例もありますが、最初から独自性を追求して成功に導くのは非常に困難です。

リスクの大きいオリジナリティよりも、実際に結果を出している「定番」を参考にしましょう。今、オウンドメディアを運営している企業は多いので、競合他社のオウンドメディアも複数あるはずです。

競合他社がどのようにオウンドメディアを運営しているのか、丁寧に分析します。

  • オウンドメディアのテーマは何か
  • 全体のアクセス数はどの程度か
  • 問い合わせや資料請求までの導線はどうなっているか
  • アクセスが集まっているのはどんなコンテンツか
  • 被リンクを多く獲得しているコンテンツの数や内容

上記のように、競合他社のオウンドメディアを分析することで、自社が獲得できる成果をある程度想定することができます。特にオウンドメディアの立ち上げが「競合他社がオウンドメディアで成功している」ことだった場合、参考にすべきオウンドメディアが明確で、成功したイメージを持ちやすいため分析は必須です。

この分析データは成功例として、オウンドメディア立ち上げのための社内稟議を通りやすくするメリットも得られます。

KPIツリーを活用

KPIツリー』とは『KGI』を頂点として、KGIを達成するためのKPIをツリー上の表にして、視覚的にわかりやすくしたものです。KGI←KGIを達成するためのKPI←それぞれのKPIを達成するための要素の順で構成されます。今、力を入れなければいけないことが一目でわかり、分析・改善もしやすくなります。

KPIツリーは、全体のイメージをつかみやすくなるので、組織内で共通認識を持つことにも役立ちます。KPIツリーについてもう少し詳しく見てみましょう。

KPIツリーの作り方

KPIツリーの作り方を簡単に説明します。

KPIツリーは1番始めにKGIを設定します。設定されるKGIは「売上げ」や「契約数」などさまざまです。
KGIを設定したら、そのKGIはどんな要素に分解できるか考えてみてください。KGIを「売上げ」で設定した営業チームのKPIツリーで具体例を考えてみましょう。売上げは「受注数」と「平均受注単価」に分かれます。KGIを2つの要素に分解したら、分解した要素をさらに細かく要素に分けます(例:受注数は「商談数」と「受注率」に分解される)。この分解を繰り返し行うことで、KPIツリーが完成します。

KPIツリーを作るメリット

KPIツリーを作るメリットは、下記の通りです。

  • メンバーの役割を明確化しやすい
  • 結果の測定と改善がしやすい

まず、KPIツリーを作るとメンバーの役割を明確化しやすいです。KGIの達成のために、自分が今何をすべきなのか一目でわかりやすくなります。
さらに、結果の測定と改善もしやすくなります。細かくKPIを設定し行動をプロセス化することで、具体的な数値を測定しやすく、また効果的であった施策がわかり次につなげやすいというメリットがあります。

KPIツリーを作るときの注意点

KPIツリーを作るとき、KPIは測定できるものを設定するようにしましょう。

測定ができないKPI(顧客満足度など)を設定してしまうと、KPIを達成することができたのか不明瞭になってしまいますし、改善策を考えることもできなくなってしまいます。

もし、顧客満足度のように測定が難しいKPIを設定したい場合は、顧客にアンケートを回答してもらい、その数値を計測するなどの方法もあります。

現状の自社資産を活用する

ここでいう自社資産とは「Web資産」のことです。大きく分けて以下の4つです。

  • SNS…フォロワー数
  • メルマガ(メールマガジン)…読者数
  • 自社ホームページ…アクセス数
  • Web広告…予算

Facebook・twitter・LINE・InstagramなどのSNSを運用していて多くのフォロワーを獲得している場合、すでに一定数の「ファン化」に成功しています。オウンドメディアの開設はもちろん、コンテンツの更新もSNSで告知することで一定数のアクセスを得られるでしょう。

たとえば合計10万人のフォロワーがいた場合、リンク先のオウンドメディアのクリック率を1%と設定しても1,000PV(ページビュー:そのコンテンツが開かれた回数)が見込めます。月10本コンテンツを追加し、そのたびに告知をすれば1,000×10で10,000PV。SNSからの流入が1か月10,000PV見込める計算になります。メルマガも同様に、開封率・クリック率から流入PVの計算ができます。

自社との関連をオープンにしてオウンドメディアを運営する場合は、現在の自社ホームページのアクセス数もKPI設定の参考にできます。自社ホームページに、オウンドメディアの告知をする・リンクを貼る・同じドメインにメディアを追加するなどがこれにあたります。あえて自社との関連を打ち出さないオウンドメディア運用も多いですが、その場合は当てはまりません。

オウンドメディアそのものの広告費用が確保できている場合は、その金額から出稿数を見積もり、PVを想定することができます。広告で集客が見込めれば、オウンドメディアの立ち上げ当初から一定のPVが得られます。実際、オウンドメディアの広告費を確保できるのは少数派で、その分の予算をコンテンツの充実にあてる企業が多いですが、「潤沢な資金がある」「短期で結果を出したいなど、戦略的に広告が有効と判断された」ときには、広告という選択肢もあります。その場合はKPI設定の参考にしましょう。

オウンドメディアのKPI設定例

ではオウンドメディアのKPIでよく設定される指標について、具体的に解説します。

PV(ページビュー)数そのWebページが読み込まれた数です。各ページのPV数を合計し、オウンドメディアの運営状況として、対外的にも社内的にも示しやすい指標です。各ページ(コンテンツ)ごとのPV数は、どんなコンテンツが読まれているか知る指標にもなります。オウンドメディアがどれだけ人の目に触れたか「累計人数」の目安となり、もっとも一般的な指標といえるでしょう。
セッション数訪問数ともいいます。オウンドメディアにユーザーが訪問した回数のことです。PVはユーザーがほかのページを閲覧するたびに増えていきますが、セッション数は「1」のままです。一旦離脱してまた戻った場合も、30分以内の場合はカウントされません。累計人数の目安になるPVに対し、セッション数は「訪問者実数」の目安といえます。
ソーシャルメディアのシェア数ソーシャルメディアはTwitter・Facebook・InstagramなどのSNSだけでなく、アメブロなどのブログ、Yahoo! 知恵袋などのQ&Aホームページ、YouTube・ニコニコ動画など動画共有サイトまで含みます。シェア数のカウントに手間がかかることや、影響力・利用者数をふまえ、最近では、SNSのシェア数に絞ってカウントすることが多いです。シェアされた数は、コンテンツの内容がどれだけユーザーの興味をひいたかの指標になります。
自然検索流入数オーガニック検索流入数ともいいます。自然検索は、Googleなどの検索エンジンで検索した時に表示されるURLのうち、広告を除いたものです。自然検索からの流入数は、狙うKWで検索した、つまり設定したターゲットの訪問数の指標です。特にBtoBのサービスや商品の場合、ソーシャルメディアのシェア数で成果をはかることは難しいので、自然検索流入数をKPIに設定する傾向があります。
CV(コンバージョン)数CVは、最終的な成果のことです。オウンドメディアの役割や目的によって何をCVとしているか変わりますが、商品購入・サービス申し込み・お問い合わせ・資料請求・会員登録・メルマガ登録などを設定することが多いです。

上記のように、オウンドメディアのKPIの指標はさまざまです。
上記であげた以外にも、「リピーター数」や「既読率」など企業それぞれでKPIを設定しています。
ここでオウンドメディアの成功事例で設定された実際のKPIを見てみましょう。

オウンドメディアの成功事例から学ぶKPI設定

<リーガルモール>
「リーガルモール」は、弁護士を100人以上抱え全国22拠点に支店を展開している弁護士法人ベリーベスト法律事務所が運営するオウンドメディアです。リーガルモールでは、「使える!役立つ!」をモットーに法律情報を多岐にわたって紹介しています。
リーガルモールでは、KPIを「リード獲得数」に設定しています。現在では、お問い合わせ数(リード獲得数)4,400件と圧倒的成果を出しているオウンドメディアに成長しています。
弁護士法人ベリーベスト法律事務所では、検索をメインに集客を行っているため、「リード獲得数」というわかりやすいKPI設定が向いているといえます。

<経営ハッカー>
「経営ハッカー」は、スモールビジネスの各成長段階をサポートするfreee株式会社が運営するオウンドメディアです。
freee株式会社はクラウド会計サービスを提供しており、経営ハッカーでは会計・経理・人事労務・税務などの分野を中心に、経営者や個人事業主に役立つ情報を発信しています。

経営ハッカーでは、月間100万以上ものPV数を獲得していますが、設定されているオウンドメディアのKPIは”PV数”ではありません。PV数はそこまで重視しておらず、KPIとして「質の高い記事を毎日発信すること」を設定しています。つまりアクセス数よりも、「ファンとなってくれるユーザーを増やす」ことを重視しているのです。

<北欧、暮らしの道具店>
「北欧、暮らしの道具店」は、北欧雑貨通販サイトを運営する株式会社クラシコムによるオウンドメディアです。主に日常生活によるライフハックをユニークに紹介していて、女性から支持されているオウンドメディアです。
「北欧、暮らしの道具店」のKPIは、売上げやセッション数ではなく「リピーター数」と「新規・リピーター数の割合」を重視する下記の2つが設定されています。

  1. 過去に20回以上サイトに訪問した人が純増しているか
  2. 全体の占有率が、1のリピーターが45~50%で安定しているか

「北欧、暮らしの道具店」は、常連のユーザーを大切にしているため、売上げなどではなく、リピーターを重視したKPIが設定されています。

上記の3つのKPI設定例からわかるように、オウンドメディアの目的によってKPIは各社それぞれ大きく異なります。
設定されたKPIは、各社それぞれでオウンドメディアを運用し効果の分析をするにあたって非常に重要な指標になります。
しかし、オウンドメディアの運用において重要なのは、KPIの設定だけなのでしょうか?次の章では、KPI設定のほかにもオウンドメディアの運用で大切なポイントをいくつかご紹介します。

適切なオウンドメディア運用をするために

オウンドメディアの成功は、KPIを適切に設定できるかどうかで大きく左右されます。KPIの設定がずれると、成果獲得への道筋もずれてしまい、改善のポイントもみえなくなります。適切なKPIの設定には経験と専門知識が必要で難易度が高くなる場合もありますが、その分得るものも大きいです。

適切なオウンドメディアの運用は、KPI設定のほかにも

  • 定期的に良質なコンテンツを追加する
  • アクセス解析などの分析を怠らない
  • 分析結果をもとに、効果的な改善点を見つける
  • PDCAを滞りなく回す
  • 競合他社のオウンドメディアを分析する

など、専門知識や経験の積み重ね、多くの工数が必要になります。
まず、オウンドメディアを運営するにあたって、定期的なコンテンツの追加は非常に大切です。これはSEO対策的に、定期的に更新されるサイトは情報が新鮮であり、検索エンジンから優良なサイトだと認めてもらいやすいといわれているからです。しかし、内容の薄いユーザーのためにならないコンテンツを大量に追加したりすると、逆効果になりかねないので注意してください。

社内でスキルや経験の蓄積がない、割ける人員が少ないなどの場合は、オウンドメディア運用の一部、またはすべてを専門の制作会社に委託する方法もあります。

では、記事制作を委託できるサービスには、どんなものがあるのでしょうか。

オウンドメディアに欠かせない記事制作サービス

さまざまな条件を総合的に判断すると、オウンドメディアには記事制作サービスが欠かせません。ここでは記事制作サービスについて、どんなものがあるのか・特徴・メリットデメリット・サービスの選び方まで、詳しく解説します。

記事制作サービスの種類

記事制作サービスには、おもに「クラウドソーシング型」と「ライティング専門型」の2つに大きく分けられます。

クラウドソーシング型

クラウドソーシング型はWeb上のプラットフォームを利用して、不特定多数のライターにコンテンツの執筆を依頼できます。「クラウド」とは、「雲」ではなく「群集」のことです。固定メンバーでプロジェクトを進めるこれまでの方法と異なり、Web上でつながった不特定多数のメンバーとプロジェクトをともに進めます。

ライターだけではなく、エンジニアやリサーチャー、デザイナーなどさまざまな職種の登録があり、多くのジャンルで利用されているサービスです。

クラウドソーシング型サービスの一番のメリットは、コストを抑えられる点です。
クラウドソーシングの利用の仕方はいくつかありますが、記事のジャンルや文字数などの条件を開示し、ライターからの提案を待つ「プロジェクト方式」なら、提案内容に報酬を加えてもらい、いわゆる「相見積もり」を行うことも可能です。

条件として、報酬を明記して募集した場合も、その単価で受注してくれるライターの中から優秀な人材を選定できます。結果的にコンテンツの品質は、提示した単価で可能な最大値を得ることができ、コストの面でメリットがあります。

2つ目のメリットは、専門的な知識や経験を持つライターを探しやすいことです。自社のサービスや商品、コンテンツのテーマなどによって、専門的な知識や経験が必要なことがあります。 

クラウドソーシングのプラットフォームには、数多くのライターが登録しているため、案件に見合った、ニッチなジャンルや高度な知識を持つライターを見つけやすいです。

対して、デメリットもあります。クラウドソーシング型の一番のデメリットは、「手間がかかる」ことです。例えばプラットフォームでプロジェクトをたて、ライターを募集する時には、以下の流れになります。

  1. どのプラットフォームを利用するか比較検討する
  2. 利用を決めたプラットフォームにアカウントを作成する
  3. 自社の案件の概要を作成
  4. プロジェクトをたて、ライターを募集
  5. 応募してきたライターの提案を比較し、ライター選定
  6. 個々のライターとダイレクトメッセージ機能で連絡をとり詳細を詰める

ライターを決定するまでに、これだけの手順を踏みます。さらに、ライター募集前にマニュアル作成、執筆キーワードの選定、募集内容によっては見出し作成、ライター選定後は、納品された記事の確認・修正依頼など、多くのリソースを必要とします。

ほかの業務を圧迫するおそれもあり、社内にコンテンツマーケティングのスキルや経験の蓄積がなければ、リスクが大きいです。

ライティング専門型

ライティング専門型は、発注した記事を完成した状態で一括納品してくれるサービスです。ライティング専門型に依頼した場合、通常担当ディレクターがつきます。ディレクターが綿密なミーティングを行い、コンテンツマーケティングの目的に最適なプランを提案します。

ライティング専門型の一番のメリットは、「手間がかからない」ことです。記事の更新頻度設定・本数設定・狙うキーワード選定など、すべて任せることも可能です。記事の執筆は、専属ライターが担当し、ライター管理もディレクターが行うので、煩雑なライターとのやり取りは一切ありません。社内の業務を圧迫することなく、コンテンツマーケティングの運用をすることが可能です。 

2つ目のメリットは、コンテンツマーケティングの専門家としてのスキルや経験を共有できることです。コンテンツマーケティングの専門家として蓄積されたスキルやデータは膨大で、ディレクターの経験値も高いです。それらを活かし、最も効果的な方法でコンテンツマーケティングを運用することができます。

ライティング専門型の唯一のデメリットといえるのは、費用が高くなる傾向にあることです。しかし、ほとんどの工程を任せることができる、専門家のスキルや経験を活かせるなどのメリットを考えると、クラウドソーシング型と比べて費用対効果は高いといえるでしょう。記事制作サービスを利用するなら、ライティング専門型がおすすめといえます。

ライティング専門型サービスの選び方

では、数あるライティング専門型サービスの中から、どのように依頼するサービスを選べばよいのでしょうか。おもなポイントを2つ紹介します。

制作実績を確認する

候補のライティング専門型サービスの制作実績を確認しましょう。これまでの累計本数だけではなく、納品した記事がどのように成果を得たか、成果を得るまでにどれくらいの期間を要したかも重要です。詳細を確認しましょう。

またコンテンツマーケティングだけではなく、リスティング広告などのWebマーケティングの実績がある会社は、多角的な戦略で成果を得やすいこともあります。ほかにどのようなサービスがあるのかもあわせて確認するとよいです。

柔軟に対応してくれるか確認する

コンテンツマーケティングは長期的なプロジェクトのため、運用途中での変更がつきものです。また、「今話題になっているキーワードで早急に記事を作成したい」など、突発的な事項の発生もありえます。その際に、希望にそった対応をしてくれるかどうか、事前に確認しましよう。

また料金プランについても、更新頻度・本数や、依頼範囲など希望に合わせたプランニングをしてくれるかどうかも重要です。必ず確認しましょう。

おすすめのライティング専門型サービスは、「ジャックアンドビーンズ」の記事制作サービスです。

ジャックアンドビーンズでは、500社以上のリスティング広告の運用から得たノウハウをもとに記事制作を行っています。

さらに、専属のライターがライティングを担当してくれますが、徹底的に無駄を省くことで、価格を抑えて記事を提供しています。今なら記事制作1本無料キャンペーン中なので、気になった方は下記お問い合わせフォームまたはサービスサイトよりお問い合わせください!